この人じゃなきゃダメ!を手放した時

手放す 失敗&成功体験

 

22歳の頃、4歳年上の職場の先輩に熱を上げました。

さわやかなイケメンで、だけど妙に色気のある人で、

私は毎日職場に行くのが楽しみで仕方なかった。(以下さわやか先輩)

 

ただ、さわやか先輩には彼女がいて……。

どうにもこうにも私って奴は、追われるより追いたい。

愛されるより愛したい気質のようで。

片思いの苦しさも楽しんじゃうタイプなんですよね。

 

どうにか振り向かせてみせる!と、逆に熱くなっちゃって。

もうこの人しか見えない!ってくらいに夢中でした。

しかしどんなに頑張っても妹のような感じであしらわれるんですよね。

……彼女の方が私より年下だというのに(会ったことないけど)

 

ハッキリ「好き」と言ったのにも関わらず、

ヘラヘラっとはぐらかされた時には、さすがにへこみました。

「そんなに私って女としての魅力ないですかね?」って聞いてみた。

そうしたら「他の男は知らんけど、俺は女としては見れないかな。

俺はふくよかな子がタイプだから。キミ痩せすぎ」と返ってきた。

当時太ったと悩んでいたのに嫌味かと思ったけど、さわやか先輩の彼女を見て納得した。

私より背が低くてふくよかなダイナマイトボディで、胸も大きい。

この彼女に対抗してふくよかになれば女として見てもらえるのか?と本気で葛藤かっとうした。

 

いや、多分ムリだ……なんかわからんけど、勝ち目が無いのがわかった。

相手にしてもらえず太り損なのは目に見えていた。

好きな人の為に太る勇気……ありません。

そんな感じで玉砕して、しばらくつまらない日々が続きました。

好きな人の為に太る勇気はないけど、完全には諦め切れない気持ち悪い感じ。

 

そんなある日、さわやか先輩の本性を知ってしまいました。

女にだらしない人だったことが明らかになったのです。

彼女の他に3人の女性と付き合ってたことを人づてに聞いた。

そして若い頃、地元で彼女を妊娠させて逃げたということを

さわやか先輩本人の口から聞いた。

『彼女一筋な人』という自分の勝手なイメージが崩れ去り、クズだったという事を知りました。

ああ~、やっぱりこのクズのために太らなくて良かった。

私は脱力しながら、そこだけはホッとしました。

 

熱していた恋心が氷点下にまで冷め、出勤は楽しみなものではなくなりました。

しかし焦点というものは恐ろしいもので、さわやか先輩しか見えていなかった盲目状態の私。

まっっったく眼中になかった冴えない2歳年下の先輩が急に気になりだしました。
(以下もっさり先輩)

髪なんかもっさり伸びてて清潔感なかったしダサいし、全然タイプじゃなかった。

私がさわやか先輩に冷めてから、急激にもっさり先輩との接点が増え始めたんです。

誰かが意図的にそうしたというよりも、神様的なものに操られているような?

 

 

これはなんかあるな。

その時やけに冷静にそう思って流れに任せてみたんです。

そうしたら異常に話は合うし、一緒にいて楽しいし安らぐし。

割と早い期間で心惹かれてしまって。

同じタイミングでお互いに告白してお付き合いする運びに。

 

それと同時期に本社からお偉いさんが監査に来るから、

その髪をなんとかしろって上司に言われてしまい、もっさり先輩は渋々髪を切ることに。

翌日髪を切って出勤してきたもっさり先輩は、なんとイケメンに変身してました。

 

元々イケメンだったけど、もっさりな髪型がそれを帳消しにしてたんです。

もっさり先輩はというとイケメンコンプレックス?みたいな感じで、

昔から容姿の事でよく褒められてて、逆にそれ以外で褒められた記憶がなかったようで。

容姿のことでしか自分を評価してもらえないことに妙な劣等感があったらしくて。

本当の自分を見て欲しい、中身を見てくれないなら彼女なんかいらない。

そんな思いから髪形をもさくしてダサくしてたらしいです。

だからって別に中身に問題があるわけでもなかったんですけどね~……不思議。

 

さわやか先輩に執着して太ってたらどうなっていたか。

もっさり先輩との接点が増えたとしても、私が心を閉ざしてたら?

さわやか先輩に取り入ろうとして太った後で年上先輩の本性を知ったら、

私は泣くのか怒るのか?

そうなった時の自分の感情が想像できません(笑)

 

今振り返ってみると完璧だな~って思います。

読む人によっては「さわやか先輩がクズだとか全然完璧じゃないよ!」

って、思う人もいるかもしれません。

 

捉え方は人それぞれだし、手放すことが絶対正しいなんて押し付けもしません。

執着したいならうんとうんと執着すればいい。

ただ私は根性ナシなので、執着した先の幸せというのを見た事がありません。

だから楽して幸せになるのを選択してます。

欲しい物を苦労して得る達成感よりも、ぬくぬく幸せな方が大事だから。

 

 

 

最後まで読んでいただき有難う御座いました。

 

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